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郡内織の超絶技巧「ほぐし織」の技術を、郡内織発祥の地「都留」でつなぐ

郡内織発祥の地、山梨県郡内地域にある都留市。
江戸時代にはじまった郡内織は、衣擦れの音の美しさから市民に愛された、長い歴史を持つ郡内地域独特の織物です。
色鮮やかな郡内織は、おしゃれな江戸の商人たちから大人気を博し、井原西鶴の「好色五人女」の作品内で、八百屋お七が着ていた小袖は郡内織のひとつ「郡内縞ぐんないじま」でした。

和装から洋装へ~時代の変化により継承が危機的状況に…

時代は流れ、江戸時代から現代へ。
その流れに伴い、人々の服装は和装から洋装へ変化していきました。また、世界的な物流が盛んになり、海外産の安価な織物が流入し、人々の価値観も変化していったことから、郡内織を織る技術や文化の継承が危機的状況となっています。

最盛期には数百あった都留市内の織物関連の工場は、今では数件にまで減少してしまいました。
人から人へ伝えていく伝統技術は、一度途切れてしまうと、取り戻すことはできません。
そのような中、貴重な伝統技術をつないでいくために、郡内織の中でも「ほぐし織」という技法を用いた傘を、機織りから組み立てまで市内で一貫製造する取り組みがはじまりました。

『日本古来の伝統工芸品ほぐし織を世界に』天野商店の取り組み

天野商店は、戦後、都留市のさかいと呼ばれる場所で、傘生地の製造販売を始めました。
創業から70年以上にわたり、都留市が誇る郡内織技術が衰退しないよう『日本古来の伝統工芸品ほぐし織を世界に』をスローガンに、ほぐし織を製造しています。

伝統文化、伝統技術を守り、後世に紡いでいくためには『人づくり』が重要課題です。
天野商店では、製造した傘を販売するだけでなく、『傘づくり体験』を通じて技術の担い手づくりを積極的に展開しているのです。

ほぐし織とは

ほぐし織とは縦糸を一度仮織りをして織った糸に捺染し、高温で圧をかけて色を定着させてから本織りを行う技法です。
本織りするときに仮織りの糸をほぐしながら織るので「ほぐし織」と呼ばれ、捺染なっせん、織とも熟練の職人でなければできない織物です。
織るときに糸が微かにずれることで柄が滲みぼやけ、かすりのように美しい独特な模様を醸し出す、山梨県郡内地方独特の織物です。
織物を織る糸も、経糸たていとに双糸(より合わせた糸)という特殊な糸を使い、緯糸よこいとに単糸(一本の糸) を使うことにより、耐水性・耐久性が高く、実用性を備えたものになります。

【ふるさと納税返礼品】男女兼用長雨傘 “oblique line”

先ほどご紹介した「ほぐし織」の高級傘生地を使用した長雨傘です。
日本古来の模様に現代アートを取り入れた独自のデザインを強味とする、雨の日にもさして出かけたくなる傘です。
※職人が一つ一つ手作業で製造しているため、取扱い数が限られています。
【申込サイト】
楽天ふるさと納税
ふるさとチョイス

【ふるさと納税返礼品】ほぐし織 傘作り体験教室チケット

「ほぐし織」の生地を使った傘作り体験チケットで、生地選びから裁断、縫製、組み立てまで天野商店の傘職人から傘作りの技術を学ぶことができる3日間のプログラム(開催場所は山梨県都留市)です。
全ての工程を丁寧に指導していただけます。ミシンを使った事がない方でも時間をかけて作業を進めていただけます。
【申込サイト】
楽天ふるさと納税(※)
ふるさとチョイス(※)
(※リンク先は、2023年2月に開催予定の体験教室についての返礼品ページとなります。)

おわりに

以前、『ふとんの都留』の記事でも最後にご紹介しましたが、都留市でかつて盛んであった「郡内織物」の生産力と高い技術力が現在も受け継がれています。
ですが、この伝統技術は、ITなどでの継承が難しく、人から人へと伝えていく必要があるものです。天野商店では、後世にもこの伝統技術を残すため、傘づくり体験教室も行っており、ご紹介したように都留市のふるさと納税返礼品としてもチケットとして扱っています。都留市は、都心からのアクセスもしやすいため、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

雨の日のお出かけも、精巧に手作りされたほぐし織の傘ならいつもとは違う気分で楽しくなるかも…♪

ほぐし織傘の製造、傘教室を行っている天野商店のホームページはこちら


最後までご覧いただき、ありがとうございました💛

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